映画『鎚の音』の上映会とトークイベント「20代漆掻きの挑戦」

映画『鎚の音』と、トークイベント「20代漆掻きの挑戦」


映画『鎚の音』上映会&トークイベント(浄法寺うるしサポーター主催)にて、進行役を務めさせていただきました。


(『槌の音』予告編 https://youtu.be/jYoUxD9TXo8?si=UN8v6RNOfQDLQWJj ) 

まさかの大雪の日でしたが、たくさんの方がご参加くださり、また交通事情で来られなかった方々からも温かいエールをいただきました。感謝申し上げます。

上映した『鎚の音』。

とても丁寧に撮影されたドキュメンタリーでした。
映画の主人公は、日本でただ一人、漆掻き道具を作り続けてきた青森県田子町の'野鍛冶' 中畑文利さんと、その妻 和子さん。

かつては「野鍛冶」と呼ばれる職人が各地域にいて、農具をはじめ、暮らしに必要な道具を支えていました。北東北では、漆搔き道具もその一つでした。

映画のなかで文利さんは、ご自身を裏方の小さな「歯車」に例えています。

一つ一つは小さくても、歯車が回り続けることで全体が動き、未来へと日本の漆が続いていく。
歯車を止めてはならない。

静かで強い信念が伝わってきました。

映画を制作された「信陽堂」の丹治さん にも撮影の経緯やエピソードをお話しいただき、映画の意義をより深く感じることができたと思います。

いま、漆に限らず、各種の伝統産業は、原料や道具といった'源流'の部分ほど、危機的な状況にあります。一度途絶えてしまうと、復活は簡単ではありません。
とは言え、需要が僅かになってしまったものを作り続けて生計を立てるためには、古いやり方をただ踏襲するだけでは続きません。「いまの形」を見つけていく必要があります。

このイベントの主役、秋本風香さん は、学生時代に漆に魅せられ、漆に携わる人々を支える仕事がしたいと、卒業後に東京から岩手県二戸市へ移住。





漆掻きとなり、いまは中畑さんの役割を引き継ぐべく、漆掻き道具鍛冶の修行にも励む20代。
夏は漆を掻き、冬は道具を打つ。
その存在を、どれほど多くの人が心強く感じていることでしょう。

イベントの会場では、風香さんへたくさんの応援の言葉が寄せられました。

「50年後は?」という問いもありました。期待と希望を込めて。

風香さんの言葉
「道具は、使い手の近くで対話しながら作ることで、より良いものになる」
も、印象に残っています。

これからの漆のあり方、地域のあり方を考える上で、忘れてはならない視点のひとつと思います。






木を植えるひと
木を育てる人
漆を搔く人
その道具を作る人

そして漆器を作る人
漆器を使う人

私たちも、皆それぞれが、小さくても大切な歯車です。



イベントの後半は、秋本家お手製のひっつみ汁を、浄法寺漆器でいただきました。
塗り椀を手に、ちょっと目を瞑って、漆の滑らかさを感じながら。



寒い日の温かいひっつみ、美味しかったですね。



ご参加くださった皆さま、応援してくださった皆さま、ありがとうございました。


❀関連リンク
■信陽堂 丹治史彦さん  https://shinyodo.net/aboutus.html
■秋本風香さん https://www.instagram.com/urushi_tami/
(秋本さんの紹介記事) 
・明日への扉 by at home https://www.athome-tobira.jp/story/192-akimoto-fuka.html
・ワーナーブラザース・ディスカバリー・ジャパン
【明日への扉漆掻き職人】日本の美の守り人
https://www.discoveryjapan.jp/discoverychannel/athome/f_tvdle1wyl/
 

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